群馬県上野村には関東一の長さを誇る鍾乳洞「不二洞」(ふじどう)があります。
日常の世界とは40分間遮断されるので、小学生ぐらいのこどもなら冒険気分満載でおすすめです。
ただ、幼児は厳しい。
エルゴの抱っこひもで1.5歳児を連れて行きましたが地獄の鍛錬になります。
夏場なら服装は半そででも大丈夫。
結構歩くのですぐに暑くなります。
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不二洞で鍾乳洞を探検
不二洞とは
不二洞は総延長が2.2kmある鍾乳洞で、そのうち見学コースが700m。
誰でも入場料で見学することができます。
ちなみに国内最大規模は岩手岩泉町にある「安家洞」で総延長が8kmあります。
関東人として1/4の規模で完敗している点が少し残念。
世界ではアメリカの「マンモス・ケイブ・システム」が591kmあり、今でも新しい道が発見され総延長が伸び続けています。
世界は規模が違いますな。
ここまでくると残念も何も競う気にもならなくなりますね。
不二洞の場所
上野スカイブリッジがある群馬県上野村の山奥にあります。(Google mapへ)
秩父よりも更に奥、埼玉、長野の県境付近で、道路は山道で狭くなっています。
運転にあまり慣れていないと山道でのすれ違いが厳しいかも。
ナビは「不二洞」で検索すればokです。
上野スカイブリッジがあるのでセットで見学。
道中山道をたどりつくのが大変なのでできれば両方を見たい。
不二洞の見学コース受付
受付は売店(駐車場から見えるのですぐわかります)で料金を払って入ります。
そこそこの料金を徴収されます。
- 大人(高校生以上)800円
- 子供(小中学生)500円
群馬県民の子育て世帯ならぐーちょきパスポート提示で100円引きになります。
所要時間は、子供2人連れ(小1、幼児抱っこ)での我が家は50分ぐらいかかりました。
途中にトイレも飲み物もないのでお忘れなく。
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不二洞の様子
鍾乳洞の受付から入口まで
受付の裏からすぐ鍾乳洞の入口かと思っていましたが違います。
受付のある売店から山を軽く登ります。
あ。「軽く」でなく「かなり」登ります。
売店から入口まで距離にして350m。
我が一家みたいに慣れないひ弱な現代人には入口にたどり着くまでに疲れます。
その後、通路を通ってから地獄のらせん階段を上ります。
順番にご紹介します。
不二洞の鍾乳洞入口の扉
扉は鉄製でなんか怖い。
防空壕のようなドアを開けると・・・
入口入ってからの長いトンネル
「ちょ!!」
仕方なく死にもの狂いで上のトビラまで行きます。
ちなみに景色が変わらないので進んでいるのかわからなくなります。
開けると・・・
地獄のらせん階段
「・・・」
地獄のらせん階段が登場です。
全部で148段ありますよ。はい。
そろそろか?と思った頃に心が折れそうになります。↑
しばらくはしゃべることができなくなります。
小1の坊主はウキャキャとはしゃいでいて、めっちゃ楽しいそうでうらやましい。
らせん階段を登り切ると足はガクガク。
次男(1歳半)はエルゴで爆睡中。
ここからは、ようやく鍾乳洞らしさを楽しむ余裕が少しだけ出てきます。
あとはほとんどが下りです。
やっとこさ鍾乳洞
らせん階段を登り切るとようやく鍾乳洞らしくなります。
鍾乳洞は点在するような形で、地形や普通の岩石も含めて名前が付けられています。
鍾乳洞らしいものをいくつか紹介します。
三界の橋(さんかいのはし)
エルゴの抱っこ紐で行った場合の難所です。
写真のような太ももぐらいの高さの橋をくぐらないといけません。
「よっこらしょ。うぐっ」腰が・・・
三途の川(さんずのかわ)
死んだら渡るといわれる川です。
「ん?川ってコードのこと?」
三途の川は人工的なもののようです(笑)
閻魔の混合杖(えんまのこんごうつえ)
「かっこいい~」
ってなんか照明でライトアップされるとそれっぽく見える。
こんな感じで橋から三途の川、閻魔様となんとなくストーリーになっています。
余裕なく、気付いたのは家帰ってから写真を見ていたとき。
胎内くぐり
上側の穴を指しています。
赤ちゃんが生まれるときにくぐる胎内の様子をならっています。
生湯の滝(うぶゆのたき)
こちらも先の胎内くぐりからストーリーになっています。
胎内をくぐったら、産湯で体を洗う流れですね。
野生のコウモリ
なかなか近くで目にすることはない野生のコウモリです。
子供も大興奮。
映画なんかであるように、いきなり目を覚まして飛び立ったらビビる。
あとから知りましたが、コウモリと写真を撮ったり申告すると受付で何か貰えます。
(子供限定)
出口へ
全体で45種類ぐらい命名されています。
そろそろ飽きはじめるころ、外の光が隙間から見える場所があります。
30分ぶりぐらいにみる外の光は何だかうれしい。
外出てもまだしばらく歩きます。
帰りは余計に足にガクガクとこたえる下り坂。
息子は相変わらず元気で先走って行ってしまう(羨)
不二洞の施設等まとめ
駐車場
駐車場は上野スカイブリッジと共用で広く、停めやすくなっています。
よほどのイベントなんかが無い限り、満車の心配はいりません。
子供や赤ちゃんを連れていく
年長さん以上なら楽しめるはずです。
ウチの息子も普段はすぐ「疲れた~」攻撃がありますが、不二洞では最後まで一番元気に動き回っていました。
赤ちゃんを連れていく場合は要注意です。
ベビーカーはまず無理です。
(受付でも声をかけられます)
階段148段、アップダウンに耐えるアスリート並みの体力があれば可能。
エルゴなど抱っこ紐で私は10kgの1歳半を連れて行きましたが辛うじて可能。
でも子供を連れていく場所では、人生で一番しんどかった。
もう二度目はないですね。
不二洞に入る場合の服装
夏も冬も鍾乳洞の中は11℃と超快適です。
中にいる間は半そででもOK。
私は心配で薄手のウィンドブレーカーで行きましたが、暑くてたまらなかったです。
子供も写真のパーカーはママに預ける。
鍾乳洞以外の遊び場
売店(鍾乳洞の受付)から北側に上がるとちょっとした公園があります。
ローラー滑り台と、遊具なんかがあります。
不二洞見学の後に行ったので、両親はヘトヘトなのに長男は遊びまくり。
普段歩かないクセに、何なのでしょうこの体力は(尊)。
鍾乳洞について少しだけお勉強
鍾乳石ができるまで
雨が大気中の二酸化炭素を取り込み、弱酸性の水になります。
弱酸性の水が石灰岩を少しずつ溶かし、鍾乳石のもとになる炭酸水素カルシウムイオンが洞窟内にしみ出します。
炭酸水素カルシウムイオンが反応して、二酸化炭素が放出され、水と方解石(鍾乳石)ができあがります。
コンクリートでも鍾乳石ができる
簡単に理解すると、地中の石灰が元に少しずつ形成されたのが鍾乳石です。
石灰がもとなので、石灰を含むコンクリート建造物でも鍾乳石と同じものができます。
どこかで見たことがあるかとおもいますが、コンクリートの割れ間に黄色がかった塊です。
鍾乳石は1cm成長するのに100年かかりますが、コンクリートは石灰分が多く、成長スピートはコンクリート物の方がはるかにはやく、1cmは10年ぐらいが目安です。
群馬にあるもう一つの鍾乳洞「生犬穴(おいぬあな)」
実は群馬には二つの鍾乳洞があります。
もうひとつが生犬穴(おいぬあな)と呼ばれる鍾乳洞です。
不二洞と同じく、群馬県上野村にありますが、こちらは残念ながら入ることができません。
過去に鍾乳石の持ち去りなどで荒らされたの原因で、今は入口が施錠されています。
まとめ
なかなか鍾乳洞に行く経験ってないと思います。
大人だけで変わったところとして行くのもよし、こどもは冒険心いっぱいで楽しむこと間違いありません。
(歩くのは大人が大変・・・)